出産すれば、当たり前のように言ってもらえる言葉。
「おめでとう」
それがないのは本当に悲しいものです。
身近な人達でさえも一握りだから、片手でおさまるくらい。
言えない気持ちも大いにわかります。
でも話を聞いてくれて、変わらずにいてくれる人達が本当にありがたいです。
「頑張れ」
「頑張らなくていい」
どちらも言いたくありません。
でも、どちらかを選ぶなら「頑張れ」です。
産まれたばかりのモモに、初めて掛けた言葉もそうでした。
普通の言葉もたくさん掛けるけれど、「頑張れ」「頑張ったね」が多くなります。
言葉を重ねるごとに「ゴメンネ」って思います。
NICUにはいろいろな子がいます。
大学病院なので重度の子ばかりですが、同じ部屋にいても沐浴や抱っこができる子もいます。
私がモモにできるのは、オムツ替えか清拭です。
時々ふと悲しくなります。
面会と家事・育児に疲れ果てて、搾乳できない時もあります。
元気な赤ちゃんが腕の中にいて全てのお世話ができるのに、「眠い」「疲れた」「腕が痛い」
ごく一般的な育児疲れの話をしているのを目にしては、贅沢!うるさい!と思う日だってあります。
幸せそうで楽しそうな妊婦さんの話に、イライラする日もあります。
「こんなはずじゃなかったのに」と思うことがあります。
そして罪悪感に押し潰されそうになります。
かつての自分もそうだったくせに。
何も知らなかったくせに。
モモに失礼だ。
そうやってたくさん思います。
そんな私の思いを否定せずに受け止めてくれたのは、同じような経験をした方、NICUの看護師さん達、そして家族です。
「こぼす場所がないなら、ここでいくらでも話してくださいね」
NICUの看護師さん達は、私達のフォローもたくさんしてくださいます。
実際に逃げも隠れもできません。
立ち止まったり後ずさりしたり、引き返したりもできません。
自分のペースで悩むことも長くはできません。
全てはモモ任せ。
それがどれほど不安定な生活なのか、簡単にはわかってもらえないのが現状です。
管だらけの姿を見ても、撮影した動画の中でモニターのアラームが鳴っていても、「怖くないよ」という姉ちゃんズ。
誰よりもかわいい妹だから「管がなければもっとかわいい」って、ただそれだけ。
周囲がどれだけ目を背けても、私達にはかわいいかわいいモモさん。
もっともっと見ていたいよ。
頑張れ、モモ!
余談。
ハナ>モモさんについてるコンセント……
モモは家電か!!