三女は、左心低形成症候群という生まれつきの心臓病です。
心臓が経過順調なことを受けて発達相談を申し込んだのは、三年保育での入園まで残り7ヶ月のことでした。
発達相談の際に臨床心理士(以下、心理士)さんから、児童デイサービスでの療育をすすめられました。
幼稚園に入園できることになったとしても、まだ半年あります。
発達検査を受けていないので断定的なことは言えませんが、入園以降も継続して通所することで、小学校入学までに発達が追いつく可能性だってありますよね。
そのために、児童デイサービス(児童発達支援事業)を利用することにしました。
「入園までの期間に少しでも言葉の発達をうながして、お友達とじょうずに関われるようになると安心ですよね。」
「乳幼児の心とことばの相談」を受けたこと|臨床心理士との面談
むっちー家は札幌市在住、こちらでは札幌市での手続きについて具体的にお知らせしています。
児童デイサービス利用のためにすること
児童デイサービスを利用するためには、2つのことが必要です。
- 障害福祉サービス受給者証の申請
- 児童デイサービスの事業所を選ぶ
「障害児福祉サービス受給者証」の申請
児童デイサービス利用のために必要な「障害福祉サービス受給者証(以下、受給者証)」の申請は、区役所の保健福祉課の窓口です。
窓口で児童デイサービスを利用したい旨を伝えます。
印鑑を持参してくださいね。
必要な書類は窓口で受け取り、その場で記入していきます。
記入方法などは窓口の職員がひとつずつ教えてくれるので、それに従っていけばOKです。
サービス等利用計画案の提出について
平成24年4月から、障害児通所支援を利用する場合には「障害児支援利用計画案(以下、計画案)」を作成することが必要となりました。
計画案の作成方法は2つあります。
相談支援事業所 | 「サービス等利用計画案」の作成を依頼、数週間はかかる。 |
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セルフプラン | 申請者が作成(難しくはないのでできる) |
相談支援事業所に依頼すると、とにかく時間がかかるのだと心理士さんからも言われました。
窓口で確認すると、ほとんどの方がセルフプランを選ぶそう。
セルフプランはその場で記入して提出、もしくは家族やサービス提供事業者の方と一緒に作成することも可能です。
提出期限:障害福祉サービス等の申請日から30日以内
区役所担当者の聞き取り調査
受給者証の申請をしたのが金曜日、休み明けの朝一番に保健福祉課の担当者から電話がありました。 確認されるのは下記の内容です。
- 児童デイサービスをすすめられた経緯
- 日常生活の状況
- 心身の発達状況
難しい質問はないので大丈夫。
「どのくらいお喋りできますか?」「好き嫌いはありますか?」といったような質問に、答えていくだけでOKです。
申請内容と聞き取り調査の内容で、利用条件を満たしていれば受給者証が交付されます。
到着までには、平均2~3週間(長ければ1ヶ月)かかります。
基本的には時間がかかると思っていてよさそうですが、我が家には聞き取り調査の翌々日に到着していたのでタイミングもありますね。
受給者証の決定内容
- 児童発達支援:14日/月
- 利用者負担上限月額:4600円(第3子以降軽減対象児童・1割負担)
- 食事提供加算対象者:該当
日数は事業所と相談のうえで増やすことが可能です。
2019年1月より生活保護を受給中のため、利用者負担上限月額は0円になっています。
児童デイサービスの事業所を選ぶ
区役所の保健福祉課の窓口で、2つの資料を受け取っています。
- 2018 児童発達支援事業放課後等デイサービスガイドブック
- 区にあるすべての事業所一覧(プリント)
児発連(旧札児連)のガイドブックには、すべての事業所は掲載されていません。
事業所を選ぶポイント
2つの資料をもとに、「札幌市障害福祉サービス事業所等空き情報ホームページ」で検索して事業所を選んでいきます。
空き状況 | 希望通りの日数で通えるかどうか |
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自宅からの通いやすさ | 送迎の有無(急な体調不良でおむかえの場合も考慮) |
スタッフの人数や雰囲気 | 療育ベース、預かりベース、事業所によって特色が違う |
療育内容の確認 | 計画案に沿った療育を受けられるかどうか |
その他 | 利用料金の確認など |
三女の計画案
私が三女の療育に望んだことは、下記の3つです。
- 言葉の発達をうながしたい
- 同じ年頃のお友達とじょうずに関われるようになってほしい
- 親から離れて活動する練習をしたい
3年保育をめざすことに決めたので、療育色が強い事業所よりは「三女が楽しく通ってお友達とも遊べる環境作り」を優先したいと考えました。
三女の発達を見る限り言葉の理解はできており、周囲からも「話し始めたら早いのでは?」と言われていたことが大きいです。
関わる人が多くなれば、おのずと刺激は増えますよね。
発達相談からの1ヶ月でも言葉の数が増えていて、大小の概念はできてきたように感じます。
事業所の見学
受給者証の受け取り前でも事業所の見学は可能です。
お母さんがご自宅でお子さんと接する時に、例えばどんなふうに言葉かけをしたらいいかとか、どう働きかけるといいのか。
具体的に教えてくれる事業所を選ぶのがポイントですよ。
我が家の居住区では、送迎ありの母子分離がほとんど。
親から離れてどのように過ごすことになるのか、それを知るために必要な質問のひとつになります。
DVDを見せっぱなしにする事業所もあるとかないとか。
いざという時のおむかえはタクシーになります。
自宅から4kmを圏内として空き状況を確認、さらに事業所独自のホームページやFacebookの情報。
区の担当保健師さんにも相談したうえで、事業所を決定しました。
アットホームな雰囲気で、屋外活動を積極的に取り入れている事業所です。
集団との関わりはもちろん、それぞれの発達を見ながらPT(理学療法士)の先生からのアプローチもしてもらえます。
最後にまとめ
2018年10月中旬、事業所への申し込みをしました。
2019年3月末日、発達検査を受けました。
時短での慣らし通所から始めて1ヶ月。
母子分離に慣れた頃には、1日5時間程度の通所にしました。
通所の1ヶ月前には二語文が中心だった三女の発語は、週2回で5ヶ月半の通所を続けたところ文章をペラペラと話すところまで一気に伸びました。
色や形の概念、長さ、重さ、寒さなどもおおよそ理解しています。
もちろん追いつくまでには至りませんが、問題ありません。
計画案として、私が望んだ3つのことはすべてクリアできました。
私が抱えていた集団生活への不安はなくなり、三女もまた幼稚園での生活を本当に楽しみにしています。
※2020年1月追記。
現在は幼稚園と並行して週1回のデイサービス、月2~3回程度の感覚統合のリハビリを利用しています。
三女のペースでゆっくりと進めてくださった、事業所の先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。
これからもお世話になります。