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まぁ なんだかんだ いつも明るい 私たちの暮らし

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最高の出会い、だったから。

玄関ドアの開く音に合わせて迎えに出ると、私の顔を見たゆず姉が苦笑いしながら言った。
「やっぱりね、思ってた通りだった」

 

今日は修了式。

お昼を少し過ぎた頃のこと。
バタン!という大きな音と共に、聞いているコチラの胸さえも締め付るようなとても悲しい泣き声が聞こえた。

理由は聞くまでもない。 

「担任の先生、いなくなっちゃうの?」

 

ハナが喋るより先に問いかけると、玄関でうずくまったまま叫ぶように泣き続けた。

寂しい、悲しい。
もっと一緒にいられると思ったのに。
会えなくなるなんてイヤだ。
先生はまた会えるって言ったけどつらい。

 

ハナにはとても相性がいい、若い女性の先生だった。

元気で、明るくて、面白くて、ほめ上手で、子どもたちのことをよく見ていてくれた。
この1年で随分と頑張れるようになった。

先生と過ごせる時間が嬉しくて、先生が教えてくれる異世界に憧れて、ハナは目をキラキラとさせて先生の話を聞かせてくれていた。

私も「どうかもう1年一緒に過ごせますように」と、そう願っていた。

 

赴任1年目。
担任が変わる可能性はあっても、まさか学校でさえ会えなくなるとは思っていなかった。

ハナのショックは相当だった。

学校ではずっとずっと我慢して、最後にギュッとハグしてお別れしてきた。
でも最後の横断歩道で我慢できなくなって。
涙を流しながら走って帰ってきたハナは、私にしがみついて大声で泣いた。

 

少し遅れて帰ってきたゆず姉。

聞こえてきたハナの泣き声に「仕方ないなー」って顔をしながらも、意地悪なことは言わなかった。
いつもなら茶化すのに。

 

先生は遠いところに異動になってしまった、どうやらお嫁に行くらしい。

とはいえ、すぐにいなくなってしまうだろうか?
週明けすぐに学校へと連絡して、最後にもう一度会えるか聞いてみようと思う。

ハナと先生の写真を撮ってあげたい。

 

滅多にお願いしない神様へ。
どうかどうか、思い出を1つ増やせますように。

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